鑑真和上の故郷揚州・大明寺に咲いていたと言われ
かつて中国の皇帝が大変愛した名花「瓊花」。
鑑真和上は、奈良時代に苦難を乗り越え来日して律宗を起こし
その後の日本仏教の礎を築いた、日本とは縁が深い人です。
和上の建立した唐招提寺は奈良にあります。
北九州市と並んで東アジア文化都市2020の都市である揚州市(中国)は
鑑真和上の生地であり、唐招提寺御影堂には
日中親善のため中国から贈られた「揚州の花:瓊花」が植樹されています。
日本では他に佐賀森林公園でしか見られない花です。
この「瓊花」を日本画家の安枝尚美が表現しました。
➤安枝尚美(日本画家)
福岡県北九州市生まれ。九州産業大学芸術学部美術学科卒業。
2012年、日本芸術センター第6回絵画公募展入選。
翌年、同芸術センター記念入選作家展「田中尚美絵画展~時の足音~」開催。
日本芸術会館に作品が所蔵され、現在常設展示中。
2020年「安枝尚美絵画展~マングローブ林の輪~」では、インドネシアを訪れ
豊かな緑に息づく生物とそれを育む自然を描いた絵画を展示。
絵画教室「アトリエen」主宰。朝日カルチャーセンター北九州講師。
門司港美術工芸研究所 上席研究員
➤ 門司港アートワーフ展示作品
〔作品タイトル〕
瓊花月白 ーケイカ ツキシロー
〔技法/素材〕
麻紙、岩絵の具
〔作品について〕
「月白」ゲッパクは、月の光を思わせる白をさし
「月白・月代」つきしろは、月見客が一年で一番美しいとされる
十五夜を心待ちにする気持ちを表す秋の季語。
瓊花は春の花ですが、あえて「つきしろ」と読みたいと思います。
春の花の取材がコロナウイルスの流行でかなわず
秋になってやっと現地取材ができました。
コロナで世界が分断された様な状態ですが
月は、晴れた夜空を見上げれば どこの国からも見られるように
また広くつながっていく事を願って 日中交友の花「瓊花」を描きました。
〔展示会場〕
プレミアホテル門司港 ロビー入口
作品の一部をクローズアップしてご紹介しています。
全容は、ぜひ現地にてお楽しみください。
(作品全容は会期終了前後に公開予定です)
◉これまでの作品⼀例◉
春眠 ~ノラの見る夢~
時を刻む
御先神楽
浦安の舞
風にそよぐ ~プルメリアオブツサ~
羽ばたく ~マングローブ林・コサギ~
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